コラム パーツとツールの達人

第3回 AWGって何?

・ストリッパーはAWG対応のものを

これまで紹介したように、現在の導線はAWGが主流になりつつあります。ただ国内においては、相変わらずJISに対応したミリ基準の導線もあるため、製品が混在している状況です。そこで一番の問題となるのが、工具なのです。

というのも、導線の被覆を剥くときに使用するワイヤーストリッパーや電工ペンチには、AWG対応のものと、ミリ対応のものがあります。そしてストリッパーの穴の大きさは、非常に精密に加工されており、基本的に流用は効きません。

中級者によく見られるのですが、サイズの合わないストリッパーを使って被覆を器用に剥く人も多々居ます。もちろん手慣れた人は、それでもきれいに剥いてしまうのですが、まれに芯線を傷つけてしまい、それが思わぬトラブルの原因になることもあります。そのため、できればストリッパーはミリ対応のものと、AWG対応のものの2種類を用意しておくことをお勧めします。なお、メーカーによってはAWGのサイズに合わせてあっても、ミリ表示されている場合もあるので購入の際には注意が必要です。店頭で購入する際は、換算表で確認するか、店員に確認するなどして、間違いのないものを選びたいものです。また通信販売で購入する際は、AWGもしくはミリ対応のものを希望していることを備考欄に書くなどしておけば、間違いはないはずです。

なお、最後に余談になりますが、銅線の抵抗を計算するとき、1.7241×10^-8Ωmを基準としている人が多いと思います。ただ実際の導線を厳密に測定すると、これより数%ほど抵抗値が低い場合があります。これは1913年に万国電気工業委員会によって定められた、万国標準軟銅の数値を基準にしているためです。実際の純銅の抵抗率は1.673×10^-8Ωmであり、不純物の混入率か高かった時代の名残といえます。したがって現在では、それよりもやや抵抗率は低い銅線が多いようです。ただ、自作電子回路の場合、そこまで厳密な抵抗率は計算する必要もなく、完全に誤差の範囲ですが。