コラム パーツとツールの達人

第8回 プラグの基礎知識とDCプラグ

 パーツショップに行くと、さまざまな形状をしたコネクタが数多く並んでいます。試しに、このHPの通販コーナーで「コネクタ」というキーワードを使って検索をかけてみると、実に700点近い商品がヒットしました。もちろん説明文などにコネクタというワードが含まれる商品も多々あるため、すべてがコネクタ単体ではありません。また同種のコネクタでもメーカーが異なっていたり、色違いなども別にカウントされますが、それにしてもすごい数です。ヒットしたものをざっと見ていくと、ポピュラーなものから特殊なものまで、実にさまざまな種類のコネクタがあることが、あらためて実感できます。さて、今回はそんな数あるコネクタの中でも特にポピュラーな「DCプラグ」を中心に、コネクタの基礎知識などを紹介していきましょう。

・コネクタの基礎知識

電子工作には、さまざまなコネクタが使用されます。はんだ付けのように完全に固定するのではなく、機器や回路の取り付けや取り外しを容易にするコネクタは、あらゆる面で自由度が高まるのが大きな魅力といえます。

コネクタは接続する部分の形状によって、プラグとジャックに分かれます。通常は、差し込む方をプラグ、受ける方をジャックと覚えておけばいいでしょう。そして基盤などに固定されるコネクタの接続口のことは、レセプタクルといいます。またこれ以外に、オス(male)とメス(female)という分け方もあります。これは端子部分の形状によって分類され、端子部分に突起のある方をオス、凹んでいる方がメスと呼ばれます。

たまにオスをプラグ、メスをジャックと思いこんでる人もいるようですが、それは誤った認識です。コネクタには多種多様な形状があり、用途や使用形態もさまざまです。例えば次項で紹介するDCコネクタなどは、ほとんどものがプラグ側がメスコネクタに分類されます。また、ある機器ではプラグにオスのコネクタを使っていても、別の機器ではメスがプラグに使用されることもあるのです。つまりコネクタを通販などで購入するときは、プラグとジャック(レセプタクル)の違いに加えて、オスメスの違いまでを確認する必要があるわけです。

しかしコネクタを選ぶには、実はこれだけで済まない問題もあります。というのも、同じような形状をしていても微妙にサイズが違っていたり、固定方法が異なることなどがあるからです。さらには、まったく同じような形で同じサイズ、そして固定方法まで同一だったとしても、端子の数や配置が微妙に異なる場合もあります。そのため、確実な名称のわからないコネクタを購入する際は、実際に接続するコネクタを店頭に持って行き、それに合わせて購入するという方法が、原始的ではあっても一番確実といえます。ちなみに、同じ形状で端子数の違うコネクタの場合は、○ピンとか、○極(○は数字)などという表記も使用されることを覚えておきましょう。

さて、先にも述べたように、コネクタは回路や機器などを簡単に接続するためのアイテムであり、それは想定外のものをも接続できることも意味します。例えばAC入力とDC入力に同じコネクタを使用していれば、DC1Vの入力端子にAC100Vを接続してしまうことだって考えられます。そんな危険なことを防ぐため、コネクタは種類によって大まかな用途があらかじめ定められています。そして、その用途に必要かつ十分で、安全に力を発揮できるように設計されているわけです。したがってコネクタは、自分勝手に選ぶのではなく、設計意図に合ったものを、利用形態に合わせて選ぶ必要があります。

多くのコネクタは、デファクトスタンダードを含む何らかの規格に沿って作られており、製造国やメーカー、そしてロットなどの違いがあったとしても、基本的に互換性が保たれています。そしてその規格の中には、端子の割り当てを厳密に定めたものも存在し、それに則って配線を行えば、基本的にトラブルは発生しません。

しかし多くのコネクタは、そこまで詳細なルールが定められているわけではなく、どの端子を何に利用するかなどは一部、もしくはすべてがユーザーの判断に委ねられています。そのため、他の目的のために作られた機器やケーブルが同じコネクタを使っているからといっても、そのまま流用することは危険です。

そこでメーカー品の一部などでは、特殊なコネクタを採用することで流用や誤接続を抑止しようとすることがあります。これら特殊コネクタは、規格品とはまったく異なる形状をしていることもありますが、一般的なコネクタと似た形状をしているものも少なくありません。微妙にサイズや端子の配置を変えてあったり、接合部分に突起を設けるなどして、通常のコネクタがつながらないように工夫されています。そのため、見た目だけで一般的なものか、特殊かを判断しづらいものも多々あります。

このようなコネクタは、当然のことながら入手が非常に難しくなっています。とはいえ、特殊なコネクタも使用する機器が増えてくれば、いずれはパーツショップでも取り扱を始めます。そして、それがさらに普及することで規格として追認されたり、いわゆる「デファクトスタンダード」となることも少なくありません。そのようにして、この世にはバリエーションの増えたコネクタも、数多く存在するのです。

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